欧米で広がる「お墓のQRコード」

欧米では、インターネット上でお墓を作成してQRコードをリンクし、そのQRコードをお墓・追悼碑・記念碑などに追加することが流行しています。オーストラリア、英国、米国で埋葬地では、既に1,000万以上のネット墓が建立されています
欧米では、インターネット上でお墓を作成してQRコードをリンクし、そのQRコードをお墓・追悼碑・記念碑などに追加することが流行しています。オーストラリア、英国、米国で埋葬地では、既に1,000万以上のネット墓が建立されています

デジタル墓は、先祖・故人の思い出(遺影、写真、生史、家系図など)をデジタル化して保存し見ることができるインターネット上のお墓です。(例: 追悼.com

  これまでのお墓は、石碑に刻まれた文字情報が中心でしたが、お墓にQRコードを利用することで、故人との絆を深める機会を提供します。お墓参りを通して、故人の人生に触れ、思い出を共有することで、心のつながりをより強く感じることができるでしょう。

*米国TV大手ABCニュース

QRコード付きの【ネット墓】については2012年に放映され 「先祖・故人のデジタル化した物語を残しておくことは、後世に墓石で知りえるものより多くを学ぶことができます」と称賛されるように、海外では10年以上の歴史があります。

3つのメリット

1. 故人や先祖の歴史を後世につなぐ

大切な故人の思い出、写真アルバムや日記、人生の記録…。これまでは、事情によっては処分せざるを得なかったり、放置されてしまうこともありました。 でも、もう大丈夫。これらの思い出をデジタル化して、お墓に追加できるようになります。 しかも、新しいお墓だけでなく、すでにあるお墓に「コンパクトな墓石」を取り付けるだけでOK。スマホをかざせば、いつでも故人を偲ぶことができます。

2. 自宅や遠方からお墓参りができる

お墓参りに行けなかった方も、自宅で先祖や故人を偲ぶ機会が増えました。そんな中、仏壇に手を合わせながら、インターネット上の「ネット墓」で故人の写真や思い出を振り返ったり、メッセージを送ったりできるようになりました。 この「ネット墓」は、遠方に住んでいる方や、高齢で外出が難しい方にとっても、お盆やお彼岸などの大切な日に、いつでもどこでもお墓参りができる新しい形を提供しています。

 迷惑をかけない死後の準備ができる

  【ネット墓】では、終活の一つとして生前に自分で遺影やその他の写真、ビデオ、人生史などを選びご家族に残すことができます。これは、残された方が、あわあだしく葬儀の準備をする中で多くの写真から遺影写真を選ぶようなことがなく、負担が軽減されるという事を意味します。
  また、自分だけでなく、お墓を継承してお参りをするご家族と会話をしながら準備を進めると、後世への素晴らしい思い出の遺産となります。

3. お墓にかかる管理や費用を低減する

  新しくお墓を購入すると、「永代使用料」「墓地管理費」「墓石費用」、その他の費用が必要になります。これらを合計すると、お墓は平均200万円程度(2018年データ)の高額な買物となります。
  また、先祖のお墓に入る場合でも、お布施以外に、埋葬作業費用彫刻料、塔姿(とうば)費用、手桶、お供え物などで20万円以上はかかると言われます。
  お墓を持つという行為は、お金がかかるだけでなく墓守・管理者が必要なため、その方々への負担となる場合があります。
これに対し【ネット墓】は無料版から安く、墓守・管理者が不要のため、樹木葬(約20万円~)納骨堂(約30万円~)合葬・合祀墓(約10万円~)などのお墓と一緒に選ばれる例も多くなっています。

まとめ

お墓のQRコード」を活用することで、生前に自分の遺影や思い出の写真、動画、人生史などを家族に残すことができます。これにより、残された家族は葬儀の準備で慌ただしい中でも、スムーズに遺影を選ぶことができ、負担を軽減できます。また、家族と一緒に準備を進めることで、思い出を共有し、後世に残す素晴らしい遺産となるでしょう。

【デジタル墓】には「故人を身近に感じる」というグリーフケアとして注目され、コロナ禍で政府や公共機関も推奨しています。

お墓参りに行きたくても行けない家族にとって、デジタル化された思い出は、仏壇の前で故人を身近に感じ、悲しみを癒す助けとなります。

また、欧米ではデジタル墓だけでなく、お墓や樹木葬などにQRコードを併用するケースが多く、「墓石に刻めない情報をデジタルで補完する」という使い方が特徴です。

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