新しいQRコードとは
現代のビジネスにおいて、QRコードはもはやなくてはならない存在です。メニューの表示から決済方法まで、多岐にわたる用途で私たちの生活を便利にしてくれています。
しかし、従来のQRコードにはいくつかの問題点があります。
このブログでは、これらの問題点とそれに対する解決策として登場した、新しいQRコード「ストレージ付きQRコード」について、わかりやすく解説します。
ストレージ付きQRコードとは
ストレージ付きQRコードは、従来のQRコードとデータ保存先の領域(ブロックチェーンストレージ)をセット化したQRコードです。
従来のQRコードは、情報の改ざんやサーバーへの依存などの課題がありましたが、ストレージ付きQRコードはこれらの課題を解決しています。
特長
- 維持費不要:サーバーを用意してメンテナンスする必要がなく、維持費がかからない。
- セキュリティ:一度登録されたデータは改ざんが不可能で安全です。
- プライバシー:表示内容はリンク先をQRコードを持っている人だけが閲覧できる。
特徴 | 従来のQRコード | ストレージ付きQRコード |
データの変更 | 可能 | 不可能 |
セキュリティ | 一般的なセキュリティ対策に依存 | 高度なブロックチェーン技術によるセキュリティ |
サーバー依存性 | 必要(リンク先のサーバー) | 不要(ブロックチェーン上にデータが保存される) |
改ざんの可能性 | あり(リンク先の変更や偽装が可能) | なし(ブロックチェーンにより改ざん不可能) |
初期設定費用 | 低(簡単に生成可能) | 比較的高(ブロックチェーン技術の利用にコストがかかる場合がある) |
維持費用 | サーバー維持費が発生する可能性 | なし(ブロックチェーンにより維持費用が不要) |
普及度 | 高い(広く普及している) | 低い(新技術で普及が限定的) |
用途の多様性 | 広範囲(情報更新の必要性がある場合に適している) | 限定的(改ざんが許されない永続的な情報に適している) |
従来のQRコードは、情報の更新が頻繁に必要な場合や、簡便さを優先する用途に適切 | ブロックチェーン型QRコードは、長期に安価で保存したい、セキュリティを重視する用途に適切 |
ストレージ付きQRコードの用途
ストレージ付きQRコードは「一度作成されたQRコードの情報を変更することができない」というデメリットもあるため、QRコードは、長期に安価で保存したい、セキュリティを重視する用途に適しています。
一方で、情報の更新が頻繁に必要な場合や、簡便さを優先する用途では従来のQRコードが依然として有効です。
- 証明書類や証明書:学位証明書、証明書、身分証明書などの重要文書の保存
- 製品のトレーサビリティ:高級品や希少品の真正性と起源を証明
- 法的な証拠文章・金融文書:契約書や証券などの改ざんできないことが重要な文書
- 歴史や企業の理念の紹介:動画や音声などのマルチメディアデータも使用できます。
- 長期保存される施設案内:寺院・仏閣・霊園などの案内など
- 歴史の保存:歴史的資料や記録を動画や音声、写真をマルチメディアデータを保存
- 故人や先祖のデータ保存:家系図・家族史・先祖の功績などの情報保存ができます。
- 美術品や芸術品の解説:QRコードを読み取ることで、作品の解説や歴史、作者などの情報をマルチメディアで、よりわかりやすく解説をすることができます。
- 記念品の作成:写真や動画、音声などのデータを保存することで、特別な思い出を記念品に貼り付けることもできます。
※ストレージ付きQRコードは、「長期保存する」「メンテナンス不要で保管する」「画像・動画・音声も含む」という用途に適していると言えます。ただし、これらの用途は、いずれも長期間にわたってコンテンツが変わらないことが重要です。
まとめ
ビジネスにおけるQRコードの使用は、今後もさらに広がることが予想されます。従来のQRコードと永代QRコード、それぞれの特性を理解し、ビジネスに合った選択をすることが重要です。
コスト効率では、 ストレージ付きQRコードはサーバーレスで運用されるため、従来のQRコードと比較して維持費用が削減されます。よって、変更が必要ないコンテンツを長期間安全に保持し、アクセスする場合に最適です。