墓じまいの費用ーかんたん比較
墓じまいの現況
近年では、核家族化が進み、子供がいない夫婦や生涯未婚で過ごす人も多くなっていることから、お墓の継承者がいなくなっています。
またお墓が遠方のためいけない、管理が難しい、負担になっているなど様々な事由で、合同墓化や墓じまいをするなど、埋葬方法の切り替えをしなければならないケースが年々増加しています。
一方、墓じまいは、祭祀民法では、相続後その祭祀財産を自由に処分できる規定も設けられています。
継承者について
お墓の相続は、民法で定められる「祭祀財産」に該当し、祭祀財産の継承者は一人だけなので、必ず決めなければなりません。そして墓の維持、管理、周忌やお盆、彼岸などの法要祭祀にかかる費用は、全て継承者(祭祀主催者)が負担しなければなりません。
通常の財産であれば法律上で平等に分配されますが、経済的負担分は祭祀主催者のみです。
墓じまいに関わる費用
墓じまいを行う際には、下記の費用がかかります。(主な2022年現在の費用相場平均)
- 撤去費用:20万円~(1㎡あたり10~15万円目安)
- 閉眼供養お布施:3~10万円
- 離檀料:0~20万円
- 石材店に骨壺を取り出し:2~3万円目安 (自宅墓の分骨依頼)
- 書類:改葬許可証※もしくは、分骨証明を取得は1,000円程度(樹木葬、納骨堂の場合は改装許可書、自宅墓の場合は分骨証明書)、埋葬証明書と受入証明書は300円~1,500円(樹木葬、納骨堂の改装許可書申請で、移動元と移動先よりそれぞれ必要)
- 開眼供養お布施:3~10万円
- 新しい墓地や墓石の費用(樹木葬・合同墓・納骨堂・散骨・自宅墓など)※
- 樹木葬:70万円程度
- 納骨堂:50万円程度
- 合同墓(合祀墓):10~30万円程度
- 散骨:5~30万円程度
- 自宅墓:5千円~20万円程度
※新しい墓地や墓石の費用(移転先の費用)に多くの選択肢があります
最安値で簡単な墓じまい
自宅墓(手元供養墓)は、樹木墓地や合同墓に必要な管理費・永代供養費用が不要で、費用は5千円からと安価なため、墓じまい先として大幅にコストを抑えることができます。
自宅墓は、お墓の継承負担がない、毎日手を合わせ故人を偲ぶことができる、故人を身近に感じられる、宗教観やしきたりに縛られない、移動しやすいなどのメリットがあります。
しかし、自宅に置くところがない、お墓を室内に置くことに抵抗がある、家族のお墓参りができない、分骨が必要※、親戚への報告に躊躇するなどのデメリットもあります。



※自宅墓に納めきれず残った遺骨を処分する場合、自分で処理することもできますが、そのまま投棄すると法律違反となるため注意が必要です。残った遺骨は、散骨・合祀墓(寺院・自治体)するのが一般的です。自宅墓を購入する際には、販売業者、石材店、粉骨業者が手続きも含めたサービスをしてくれるので問合せてみましょう。(海洋散骨を依頼した場合は3万円程度です)
最近登場したスマートシニア社の「小さなデジタル墓」は、遺影写真立て(メモリアルフォトフレーム)に遺骨ケースとデジタルQRコードを全て一体化させた新しいスタイルの自宅墓です。
費用は2万円程度で、墓じまいの費用の負担をより軽減し、仏壇感をなくしたコンパクトでシンプルなデザインなので、インテリアにも合わせられます。 デジタル保管されている故人の写真アルバムをQRコードから開くことができ、多世代に永代供養できるようになっています。
故人を身近に感じながら、毎日手を合わせて偲び、供養することがいつでもできるようになります。


