お墓とQRコード

QRコードとは

葬送での5つの活用シーン
(1) 葬儀・法要・お別れ会などの 諸行事のご案内
現在お使いの招待状や郵送物にQRコードを追加します。これによりスマートフォンで、故人専用のウェブサイトから、行事の日時や場所を確認するとがでるようになります。また、遠方やご高齢で行事に参加できない方に、いつ、どこでも故人の「思い出:ご遺族からのメッセージ・思い出の写真・ビデオ」などを共有できるようになります。(国外では故人の思い出の共有をEulogy:賛辞と言います)


(2)葬儀場・お別れ会・法事・墓地への道順
スマートフォンで簡単に行き方をご案内できます。追悼サイトに保存した地図情報から、参加者はカーナビやスマホ内蔵のGPS /地図を使用して場所を確認できます。

(3) おくやみ記事
新聞社の死亡記事との違いは、「掲載が自由」「閲覧制限が可能」「ご遺族などの参加型」で安価であることから英語圏で数千万人の方々が活用するサービスです。

(4) 行事を知らせるデジタル化連絡網

(5) お墓にバーコードを追加

各国の事例
1.トルコ
QRコード付きの追悼碑は、犯罪現場に建てられた他の多くの方の中にあります。この取り組みは、国内で蔓延している女性への迫害についての認識を高めることを目的としています。
2.デンマーク
会社のディレクター、Neils Kristial Nielsenさん曰く、「故人はそれぞれ素晴らしい人生の軌跡を描きました。そして、彼らの話や人生で何をしたかが重要だと思います。次世代がこの記憶を持つことはとても重要だと思います。そして、QRコードでそれを可能にすることができます」
3.ニュージーランド
4.イングランド
イギリスのアーモンズベリー記念館では、政府はQRコードを使用して勇敢な男性に敬意を表しています。第一次世界大戦で戦った111人の村人と24人の殺された村人が、The Roll ofHonourの地域で特定されています。追悼碑の横にはQRコード付きの特別なマーカーがあります。QRコードは、追悼碑に名前が付けられた兵士に関する情報を提供するWebサイトにリンクしています。
近年は、さまざまな追悼碑にQRコードを使用しています。そして、亡くなった人の記憶を永久に残しています。
5.アメリカ
それは、亡くなった人々の物語、個性、精神を生かし、彼らの存在によって影響を受けたすべての人々を結びつけ、オンラインの追悼の場で彼らの歴史を共有します。
ほんの数ステップで、多くの訪問者は、亡くなった人々の人生史を共有し関連付けることで、人生の体験と記憶を拡大します。これは、愛する人を認識して敬意を表し、その過程で他の友人や見知らぬ人の生活にどのように影響を与えたかを知るためのシンプルで強力な方法です。
活用メリット
訪問者は故人との思い出をメッセージで投稿したり、写真をアップロードします。これらのメッセージや写真は、故人がどんな人であったか、そしてその人が残された人にどのような影響を与えたかについて永続的な記憶を残します。
故人へのメッセージや写真を投稿することで、訪問者は自身の人生を振り返ることができます。また、故人との人間関係、共通の趣味、学業や仕事での成果、旅行やイベントでの出来事などに関する投稿で、他の訪問者は、故人の知らなかった一面に触れることができます。
追悼サイトに簡単にアクセスできるだけでなく、離れた場所にいる故人の友人や家族との幅広いつながりが可能になります。
メッセージ、画像、思い出等の投稿は、世代や時代の経過に耐えるように構築されており、過去の生活の永遠の描写として機能します。
まとめ
葬儀やお墓の歴史を振り返ると、現代のような葬儀や碑石を使うお墓が建てられ始めたのは、江戸中期の頃からだと言われています。といっても、その頃からすべての庶民がお墓を建てられたわけではありません。
現在もなお死者を弔う形は変わり続けており、近年では、人それぞれの事情や価値観が重視され、それに沿った様々な葬儀や埋葬の形が存在します。
今回取り上げた、QRコードの利用も例外ではなく、故人や親族の願いから、ごく最近に生まれた全く新しいスタイルの葬儀や埋葬に伴うテクノロジーの活用です。これからも未来永劫に故人を思う本質は変化しませんが、形式は変遷してゆくと考えられます。
