葬儀の効率化とコスト削減
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故人の紹介: 従来は説明者が故人の経歴などを紹介していましたが、QRコードを読み込むことで、写真スライドショー(キャプション付き)で故人の人生を分かりやすく紹介できます。説明者の人件費、および説明にかかる時間を削減可能です。
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弔辞・メッセージ: 寄せ書きのように、参列者がQRコードからコメントを投稿できるようにすることで、個別の弔辞を読む時間を削減できます。また、遺族は事前に感謝のメッセージをQRコード経由で共有し、当日の挨拶を短くしてもOKです。
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情報共有の効率化: 葬儀に関する情報共有をQRコード経由で行うことで、連絡や報告にかかるスタッフの時間を削減できます。参列者への情報提供もスムーズになり、受付や案内係の人員を減らすことも可能です。
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葬儀後の活用: 作成したQRコードは、葬儀後も訃報報告、お礼状、お悔やみサイト、納骨・一周忌などの連絡網として活用できます。個別に対応していた事務作業を減らし、人件費削減に繋がります。
QRコードのコンテンツ
QRコードを読み込むことでアクセスできる追悼サイト(想いでサイト)は、欧米では「オンラインメモリアル」と呼ばれます。
葬儀社は、この追悼サイトを簡単に作成できるツールやサービスを活用することで、遺族への新たなサービス提供と業務効率化を両立できます。
追悼サイトに掲載できるコンテンツ例
- 故人のプロフィール: 生年月日、出身地、学歴、職歴など、故人の基本情報を掲載します。
- 写真ギャラリー: 故人の生前の写真や動画を、年代順やテーマ別に整理して掲載することで、参列者は故人の人生を振り返ることができます。
- 思い出エピソード: 家族や友人、知人から寄せられた故人との思い出話やエピソードを掲載し、故人への想いを共有できます。
- 弔辞・メッセージ: 葬儀で読み上げられた弔辞や、参列者からのメッセージを掲載することで、故人を偲ぶ言葉をいつでも読み返すことができます。
- 家系図: 故人の家族関係を分かりやすく示すことで、親族間のつながりを再確認できます。
- 葬儀情報: 葬儀の日時、場所、喪主などの情報を掲載することで、参列者は簡単に確認できます。
- 香典返しの案内: 香典返しに関する情報を掲載することで、遺族の手間を軽減できます。
これらのコンテンツは、葬儀社が用意したテンプレートやツールを使って、簡単に作成・編集できます。写真や動画などの素材は、遺族から提供されたものを利用したり、クラウドストレージから直接アップロードしたりすることができます。
葬送での活用例
(1) 訃報連絡・葬儀連絡・令状
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訃報連絡・葬儀連絡: QRコードを訃報連絡に追加します。このカードには故人の基本情報、葬儀の日時と場所、連絡先が記載されており、受け取った人はスマートフォンで簡単に情報を確認、出欠を連絡できます。
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お令状(弔問状): 葬儀の様子を記載したお令状を作成できます。参列できない遠方にいる知人や親戚にも葬儀報告としてお礼を伝えることができます。QRコードをスキャンすると、受け取った方が、追悼のメッセージを残すことも可能になります。
これらの方法は、伝統的な通知方法に比べて迅速かつ効率的であり、情報の両方向のアクセシビリティを向上させます。
(2)故人の遺品整理
故人の遺品整理として、写真アルバム、人生史、家系図をデジタル形式で保存することができます。
遺族や友人はいつでもパスワードでアクセス可能となります。メンテナンス費用が掛からないので経済的な遺品整理手段として機能します。
(3) 訃報欄・お悔み記事
(4) 葬儀後の行事連絡網
(5) お墓の墓誌や、仏壇の過去帳
まとめ
QRコード技術を活用することで、葬儀がより効率的かつプライベートなものになります。故人の写真アルバム、人生史などをデジタル化し、故人を偲ぶ時間を持つことが可能です。
これにより、葬儀の待ち時間や食事会で故人の生涯を振り返りやすくなり、故人の足跡を次世代に継承するための大切なステップとなります。
- 参列者同士の交流を促進: 参列者同士が思い出を共有したりすることができます。
- 情報の一元管理: 葬儀に関する情報を一元管理することで、遺族の手間を軽減できます。
追悼サイトは、遺族にとって故人を偲ぶための貴重な場所となるだけでなく、葬儀社にとっても新たなサービス提供の機会となります。
※QRコードを利用した葬儀は国外でも広く受け入れられています。例えば、デンマークでは葬儀の招待状にQRコードを取り入れることで故人の物語を残しています。また、ニュージーランドとイングランドでは、追悼サイトへのリンクが含まれたQRコードが使用され、アメリカでは葬儀にQRコード看板が含まれており、故人との思い出をオンラインで共有するサービスが提供されています。