お墓じまいの費用相場はいくら? ー補助金まで徹底解説ー

お墓じまいは、現在あるお墓を解体・撤去して更地にし、その使用権を墓地の管理者に返還する費用と、墓じまいを行った後は、元のお墓から出したご遺骨を、別の場所もしくは別の形で供養する費用が有ります。

相続者の経済的負担

お墓は、民法で定められる「祭祀財産」に該当し、祭祀財産の継承者を決めなければなりません。そして墓の維持、管理、周忌やお盆、彼岸などの法要祭祀にかかる費用は、その継承者(祭祀主催者)が負担しなければなりません。 通常の財産であれば法律上で平等に分配されますが、経済的負担分は祭祀主催者のみです。つまり、お墓は相続者の経済的な負担となるものです。

一方、墓じまいは、祭祀民法では、相続後その祭祀財産を自由に処分できる規定も設けられています。

<墓じまいを選ぶ主な理由>

  • 墓の継承者がいない(結婚で家を出た 子供がいない)
  • 新しいお墓へ引っ越すために、これまでのお墓を撤去したい
  • 自分らしく自然葬を行い、自然に還りたい
  • 高齢で墓掃除、お墓参りなど墓の管理が大変
  • 墓維持や祭祀費にお金がかかる(お布施、来客時のおもてなしなど)
  • 先祖代々のお墓との宗教観や考え方の相違

墓じまい費用の総額目安

お墓じまいに関する費用(目安は30万〜150万円)は主に以下の3つの部分から成り立っています。

費用項目費用の目安備考
1.墓石の撤去・解体工事1平方メートルあたり約10万円墓石の大きさや材質によって変動
2.閉眼供養3万円から10万円宗教や宗派によって変動
3.離檀料数万円から数十万円寺院や宗派によって変動
その他の費用数千円単位埋葬証明書の発行や遺骨の郵送料など
  • 費用削減お墓じまいの費用は、主に閉眼供養と離檀料によって変動しますが、大きな費用削減を期待するのは難しい場合が多いです。

  • 石材店への一括依頼全手続きを石材店に依頼することで、手続きの煩雑さを避けるだけでなく、お墓じまいの全体費用を事前に把握することが可能になります。


補助金制度の活用

墓じまいには、自治体が独自に設けている「墓地返還に伴う補助金・助成金制度」が利用できる場合があります。主に公営霊園の返還を促進し、無縁墓化を防ぐ目的で実施されており、条件を満たせば数万円〜最大40万円程度の補助を受けられる可能性があります。

【最新】主な実補助金活用の注意点

  1. 「着工前」の申請が必須: ほとんどの自治体で、工事を始める前に書類提出が必要です。

  2. 対象は主に「公営霊園」: 民間霊園や寺院墓地は対象外となるケースが一般的です。

  3. 名称に注意: 「補助金」ではなく「還付金(使用料の一部払い戻し)」や「助成金」という名称で運用されていることもあります。

まずはどこに確認すべき?

お墓がある地域の役所(環境衛生課や霊園管理課)のHPで**「墓地返還 補助金」「墓じまい 助成」**と検索するか、直接窓口へ問い合わせてみましょう。また、地元の石材店はこうした地域限定の制度に詳しいため、見積もり時に「利用できる補助金はないか」を確認するのが最もスムーズです。

【最新】主な実施自治体と支援例

2026年現在、以下のような自治体で補助や助成の仕組みが知られています。

自治体名 制度の概要・支援内容 詳細リンク
千葉県 市川市 「市川市霊園」の一般墓地返還に対し、墓石撤去費を最大44万円補助。全国的にも手厚い支援です。 市川市公式ページ
千葉県 浦安市 「浦安市墓地公園」の返還者に対し、撤去費用等の実費(上限あり)を補助する支援事業を実施。 浦安市公式ページ
東京都(都立霊園) 現金給付ではなく「施設変更制度」により、返還後の合葬墓への移設料を免除する仕組みがあります。 都立霊園公式
群馬県 太田市 市営霊園の返還に伴う墓石撤去費に対し、最大20万円を助成。無縁墓化防止を推進しています。 太田市HP
大阪府 岸和田市 市営墓地の返還時に、既に納めた使用料の一部を「還付金」として受け取れる制度があります。 岸和田市HP
【ご注意】 補助金制度は「公営霊園」が対象となるケースがほとんどです。また、多くの自治体で工事着工前の申請が必須条件となっています。まずは管轄の役所や、地域の事情に詳しい石材店へ相談しましょう。

費用を安く抑えるために

お墓を撤去し、更地に戻す作業にかかる費用の削減は限られています。しかし、費用削減の鍵となるのは、新しい納骨先(改葬先)の選択です。納骨先によって費用が大きく変わるため、遺族の予算や都合に合った選択が重要です。

遺骨の新しい 移転(改葬)先は、樹木墓地・合祀墓(合同墓)・散骨・自宅墓など多様化しております。

※ 遺骨先と費用相場

納骨先費用相場
永代供養墓10万円~150万円程度 (檀家有り)
樹木葬10万円から70万円程度 (管理費有り)
納骨堂10万円〜100万円程度 (管理費有り)

合祀墓・合同墓

5万円~30万円程度 (管理費なし)
散骨5万円~30万円程度 (費用費なし)

お墓じまいを経済的に行いたい場合は、なるべく合祀墓・合同墓・散骨を選ぶと、継続的な費用も無いため有利です。 以上の点を考慮し、具体的な納骨先を選択する際には、その施設の詳細な条件と規定を直接確認することが重要です。

※ 合同墓や合祀墓に関しては、継続管理費用がない場合が多いですが、施設によっては小額の維持費が発生することもあります。散骨には様々な種類(海洋散骨、山野散骨など)があり、それぞれの種類によって費用が異なることがあります。

まとめ

経済的な、お墓じまいを考える際、特に合祀墓、合同墓、散骨を選択するケースでは、複数の遺骨を一緒に埋葬するか、自然に還る選択肢があります。これらの方法は、遺骨を共に埋葬することで、土地の使用を最小限に抑えつつ、故人を偲ぶことができます。また、自宅墓や手元供養墓で少量の遺骨を保管する選択肢もあります。これにより、ご家族がいつでも故人を身近に感じることができるようになります。

お墓じまいの相談については、地元の石材店が有用な情報源となります。石材店は費用面や手続きの詳細について詳しく、各家族の状況や予算に合わせたアドバイスを提供してくれます。また、地域によっては補助金制度や特別なプログラムが設けられていることもあるため、これらの情報も併せて提供してくれることがあります。そのため、お墓じまいを検討している場合は、まず地元の石材店に相談することをお勧めします。